クレジットカードの審査落ちの理由はコレだった!

クレジットカードの審査は、どういう人が落とされるのでしょうか?過去にクレジット契約やローンを利用したことがあるなら、それが原因かもしれません。

属性とスコアリング


属性とスコアリングについて

属性とスコアリング


以前は、クレジットカードの審査は、担当者の経験や直感などを元に判断されていました。

しかし、現在では、この審査を自動スコアリングシステムで行っています。

自動スコアリングシステムは、申込者の信用度を点数化(スコアリング化)し、与信の可否を迅速で公平、客観的に判断しています。

これにより、審査業務におけるコストの削減や効率化などが図られ、カードの入会審査(初期与信)時において大いに役立っています。



審査時に申込者を判断する項目は大きく分けて以下の2つです。

  1. 属性
  2. 個人信用情報機関に登録された情報


これらの情報を、信用情報と言います。




クレジットカードの審査を申し込むなら、やみくもに申し込むのではなく、カード会社が重要視する項目を把握し、ポイントを押さえて手続きを進めていくようにしましょう。



1.属性とは

顧客の属性とは、クレジットカードの審査に使われる申込者情報である、以下の項目を言います。

  • 年齢
  • 年収
  • 職業 / 勤務先
  • 勤続年数 / 勤務形態
  • 居住年数 / 居住形態
  • 配偶者の有無 / 家族構成
  • 固定電話の有無


これらの情報をシステム上でクレジットスコアリングとみなし、コンピューターで自動計算されます。



実際は、これらの項目の他にもさらに細かく分類されていますが、ほとんどのクレジットカード会社でこれらの9つの項目が重要視されています。



年齢

一般的に、20歳代後半から60歳くらいまでは点数が高くなる傾向があります。

その理由としては、年齢が上がることで金銭的な余裕が生まれ、物事に対する分別がつくため、計画的な利用をすることが期待されるからだと考えられます。



ただし、30歳代以上でクレジットヒストリー(クレヒス)がない場合は、スーパーホワイトになるため、新規申込みをしても審査に通らないケースが多いのが実情です。



また、18歳~20前半などの年齢が若い方は、審査時において有利なることがあります。

大学生であれば、将来顧客になる可能性が高く、親のバックアップもあることなどが考慮され、審査に通りやすいケースが多いようです。



そして、年齢が定年を過ぎる60歳を超えてくると、点数が下がっていくことになります。

65歳以上で新規に申し込む場合は、制限を設けているクレジットカード会社は多いようです。

これは、顧客生涯価値(Life Time Value)が減少するため、収益性が下がることが理由として挙げられます。



年収

年収は、当然多い方が高評価になります。

評価の目安となる年収は、400万円以上が高い評価となり、200~400万円が中程度、200万円以下の場合は低い評価となり、審査時において厳しい評価をされることになります。



職業 / 勤務先

職業・勤務先は、属性のなかでも重要な項目の一つです。



職業は、医師や士業(弁護士、司法書士、税理士など)といった社会性が高い専門職や、公務員(地方公務員、国家公務員)などの安定性が高い職業が、最も高く評価されます。

対して、介護職、飲食サービス業などの仕事内容が厳しく、離職率が高いと考えられる業種は、不利になることがあります。

また、収入が安定しない自営業は、たとえ高い収入があっても低い評価となる傾向があります。



勤務先は、単純に上場企業や、大企業など、信頼性の高い企業であれば有利になりますが、零細企業であれば審査時の評価は低くなります。



勤続年数 / 勤務形態

勤続年数・勤続形態に関する項目も、審査時に重要視されるポイントの一つです。



勤続年数は、長ければ長い方が高い得点を得ることになりますが、目安となる年数は5年です。

5年以上の勤続年数であれば、評価は高くなります。逆に、1年未満の場合はマイナス要因となるようです。



勤続形態は、正社員が最も評価が高く、契約社員・派遣社員・フリーターの順で点数が下がります。

自営業・会社役員などの場合は、営業年数が審査に大きく影響します。



居住年数 / 居住形態

居住年数は、勤務年数と同様に長ければ長いほど、高く評価されます。

そのため、引越し後すぐに審査を受けると、不利になるケースもあるようです。



居住形態は、持ち家(自己名義・家族名義)が最も評価が高く、社宅・官舎、賃貸、公営住宅の順に評価が低くなります。

賃貸の評価が低い理由は、すぐに転居することが出来るため、支払いが滞った場合に、踏み倒して行方をくらますリスクがあるからです。

ただし、賃貸でも居住年数が長い場合は、その点も評価ポイントとして加味されるため、大きく点数を下げることはないようです。



また、家賃が安く、収入規制がある公営住宅も審査時に低い評価を受けることがあります。




配偶者の有無 / 家族構成

一般的に、独身者に比べて既婚者の方が社会的信用が高いとされています。

中でも、親と同居している既婚者が評価が高く、一人暮らしの独身者が最も点数が低くなるようです。



しかし、家族構成で最も評価が高いケースは、親と同居をしている独身者です。

親と同居していることで、住居が特定できなくなる可能性が低くくなり、返済が遅れても肩代わりしてくれることが評価されるためです。



さらに、独身の場合は、可処分所得が高くなるため、自由になるお金が多くなり、消費に回すことが期待されるからです。



固定電話の有無

携帯電話が普及する以前は、固定電話が無い場合は審査もしてもらえないというケースがありましたが、現在は携帯電話だけでも審査は行われます。



しかし、携帯電話だけの場合より、固定電話も持っている方が評価は高くなるケースがあります。

固定電話がある方が、住所を特定しやすくなるため、信頼性も高くなると考えられるようです。

しかし、この項目は他の項目に比べて重要度は高くはありません。



固定電話は、持っていないよりは、持っていた方がいいくらいに考えておくと良いかもしれません。





審査時における属性の改善点は、申込者により異なります。

そのため、評価を上げる項目は、人によりケースバイケースです。上記の項目で、改善する必要があるものに関しては、出来る限り改善しておきましょう。

勤続年数・形態、職業・勤務先、年収などの特に重要視される項目を中心に、属性全体をバランスよく上げていくことが、審査に通るための最善策であると言えます。



2.個人信用情報機関に登録された情報

適正なクレジットカード利用ができるように、すべてのクレジットカード利用者の利用履歴は個人信用情報機関(CIC)に登録されています。この利用履歴のことをクレジットヒストリー(クレヒス)と言います。

個人信用情報機関(CIC)には、今まで利用してきたクレジットやローンの利用履歴が、細かく掲載されています。



クレジットカードを申し込んだ場合、クレジットカード会社は、他社での利用状況を個人信用情報機関(CIC)に照会し、調査を行います。



さらに、滞納(通常、61日以上)や債務整理をした事実である、金融事故情報(ブラックリスト)もチェックされます。

金融事故情報は、信用情報機関において「異動」として登録されます。



この金融事故により、信用情報に傷が付いている場合は、新規で申し込んでも審査に通ることはありません。



事故情報の登録期間

支払予定日より3ヶ月間支払いが遅れた場合約5年間
自己破産10年以内
個人再生10年以内
任意整理約5年間
特定調停約5年間


上記の表は、登録期間の目安です。

実際は、事故情報の登録期間は、各個人信用情報機関により異なります。



個人信用情報機関に信用情報の開示請求をすることで、どのような内容で事故情報として登録されているか確認することが出来ます。

クレジットカード審査時に、個人信用情報センターへ信用情報の開示請求を行っても、審査で不利に影響することはありません。



以前に、債務整理や延滞をしたことがある方は、開示請求をしてみることをおすすめします。

信用情報の開示請求は、個人でも行うことが出来ますが、専門家に依頼すれば煩雑な手間が省け、確実に行うことが可能です。




 

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